2011年9月28日水曜日

石巻市牡鹿半島新山浜、台風15号被害と救援活動レポート

先週の台風15号は、石巻市上空も通過し、強風や大雨、土砂崩れによる被害が各地で発生した。

僕は21日に東京に滞在(この日の東京も大変だった)、その日の夜行バスで北上する台風を追う形で石巻市に戻った。仙台行きの夜行バスも5時間ほど到着が遅れ、22日に石巻自宅に帰ったのも午後14時頃。石巻市街も各地で水位が上がり、事務所・アパートも建物1階が浸水、道路は冠水して川のような状態に。

翌日23日と24日に、牡鹿半島の新山浜という集落に緊急支援に行った様子を下記に記す。
牡鹿半島の新山浜は、3.11の地震・津波ではほとんどダメージを受けなかった地域で、
漁師さんが穫る豊かな海の幸と、民宿経営が中心となっている集落。
山から海辺までの斜面上に密集して家が立ち並ぶ小さな集落で、その地形上、
今回の台風による山津波(土砂崩れ)が大きな被害をもたらした。
地図で見るとこの辺り。

後述の通り、緊急支援活動に僕自身が行ったのは23,24日の2日間だけだが、その翌日以降も社協から継続してボランティアが入っていたようで、この写真とレポート内容から数日経った今日の記事投稿時点では、いくぶん状況は改善していると思われる。

1.道路への被害
山津波が集落の道路アスファルトを破壊し、流してしまった。

集落の上から港まで、道路のアスファルトがひっぺがされた状態



このように、下水管もむき出し状態。



道路沿いの家も被害を受ける。






と、このように港まで続く。




2.ライフラインへの影響
・水
22日〜24日まで、断水が起こった。24日夜には水道が復旧した様子を確認。寄磯浜など、他の浜より早い復旧だった。
そのため支援物資としてペットボトルの水を多く持っていき、提供した。
また、毎朝水道局から給水車が来ていたため、ある程度の飲み水は確保されていた。
最初の数日は、漁具の洗浄や服の洗濯、料理や食器洗いなどが不便な状態であった。
(お母さん達は川の水で洗濯をしていた、男衆は水風呂代わりにつかって身体を洗っていた。僕も一緒になって入った。)
・電気
22日時点では停電していたが、23日には復旧。
・車
一番困るのは移動手段である車への被害だろう。道路がひっぺがされて、集落の下の方の家々は、無事な車も外に出ることが出来ない。山津波と一緒に多くの車やユンボが流されてしまった。
買い出しや学校への送迎は、無事な車での乗り合わせなどで集落の人同士協力しながら乗り切るとのこと。

3.ボランティアの来訪状況・自身の活動報告

23,24日は、普段からお世話になっている民宿「あんべ荘」の片付けを中心に、お手伝いをさせてもらった。「あんべ荘」救援には、東京からLast One Mile Projectのボランティアの方々が来てくださり、彼らと石巻市社協を通してやってきたボランティアの方々、そして安部一家や親戚の方々で一緒に作業を行った。
僕達は23日朝から現地入りし、石巻市社協ボランティアも昼頃には到着。

民宿の一階部分が山津波に巻き込まれた。一家のみなさんは、無事だった別館で寝ていたため、全員無事。
納屋の道具もこの通りぐちゃぐちゃな状態

壊れて使い物にならないものと、無事なものを選別して中を清掃。

漁具は大事な仕事道具。泥まみれになってしまったが、洗えば再度使える。

集落の中でもこれぐらい大きな被害を受けた家屋は少なかった、それでも2日間でゴミ出しや泥かきはほぼ完了することができた。

4.その他復旧進度
「あんべ荘」に限らず、被害を受けた家屋にボランティアが片付け手伝いに入っていた。
23日のうちにはトラックとショベルカーが道路の埋め立てに入り始めた。

集落の真ん中あたりにある、市民センター(ここに支援物資が搬入された)前まではいち早く車が通れる程度に埋め立てがなされた。
右側が大きく穴になっており、ここは大型トラックがギリギリ入れる狭さ。
その大穴を埋め立てているところ。
これらの写真は25日時点のもの。以降も毎日少しずつ埋め立てが進んでいると思われる。
週明けからも社協ボランティアは毎日一定程度の人数が継続して入っている

電話で「あんべ荘」の方に様子を聞くと、民宿周りの側溝の蓋も取り付けられ、だいぶ歩きやすくなったとのこと。

ただやはり、写真のように道路の埋め立てが行われているのは集落の上の方からであり、海へと続く下の方まで道路整備が完了するにはもう少し時間がかかるだろう。

Last One Mile Projectの方々が今週末再度、漁具の泥落としボランティアに来てくださることに。僕は別の用事のため新山に行くことは出来ないが、週末までに多少は道路状況も改善していることを願う。

ひとまず、断水状況から回復したのは嬉しい進展だ。

5.所感
新山浜へはこれまで何度かお邪魔させていただいて、民宿「あんべ荘」の方々はじめ、地元の人々には大変お世話になった。最初に記述した通り、3.11地震・津波による被害はほとんどない集落で、最初に訪れた時からすでに「被災後」の風景であった他の集落と違う状況だけに、今回の台風で被災前後のギャップが身に迫って感じられた。

しかし、道路や家屋がやられても、相変わらず新山浜の人々はパワフルだ。
(さすがにこの数日は、片付けで大忙しになり、くたびれた様子も見られたが…)
もともと漁師さん達の朝は早く(午前2時3時台に起きて、夕方早くに寝る生活)、今回も住民の人々はボランティア部隊が到着するより早くに自分達でせっせと片付け作業を初めていた。

「早く民宿も再開出来るようにするから、また泊まりにおいで」
と、民宿のおかあさんに言っていただいたり、
同年代である、漁師さんの息子くんとも仲良くなって、
「ボランティアとしてでなくて、また新山に来て一緒に飲もうぜ」
と、言ってもらったり。

本当に、来る度に好きになっていく、「次はいつ新山浜に行けるだろうか」という気持ちにさせる、そんな土地と、人たちだ。




作業後の一服。


台風一過の空。道路や家は壊されたが、変わらず牡鹿半島の風景は美しい。

0 件のコメント:

コメントを投稿